「高松塚古墳の壁画を子どもに見せたいけれど、本物は公開されていないって本当?」「壁画館だけ見に行っても楽しめるの?」——明日香村へのおでかけを計画すると、まずここで迷う方が多いはずです。しかも令和8年9月1日からは、壁画館のすぐ隣にあった国営公園の駐車場が使えなくなり、車で向かう段取りも以前とは変わりました。
結論からお伝えすると、高松塚壁画館は「ゆっくり見学して20分程度」で国宝壁画の全体像をつかめる、子連れにちょうどいいサイズの展示館です。入館料は大人300円、小・中学生70円。ただし隣接駐車場は利用休止中なので、電車+かめバスで行くか、キトラ古墳周辺地区などほかの駐車場を起点にする段取りが必要です。
この記事では、壁画館を運営する古都飛鳥保存財団の公式情報と、国営飛鳥歴史公園の駐車場案内をもとに、料金・休館日・行き方・子連れでの楽しみ方・周辺の回り方まで、当日つまずかないための段取りをまとめました。
・高松塚壁画館で見られる4種類の展示と、本物の壁画が見られない理由
・入館料・開館時間と「第2月曜日」休館の落とし穴
・令和8年9月からの駐車場休止後、車・電車それぞれの行き方
・未就学児から小学生まで、子連れで20分を楽しむコツと周辺の回り方
高松塚壁画館はどんな場所?20分で国宝壁画の全体像がつかめる理由

本物の壁画は常時公開されていないから、この館がある
高松塚壁画館は、本物の壁画の代わりに「精密な模写」で高松塚古墳の世界を見せてくれる施設です。公式サイトには「昭和47年に発見された壁画は国宝に指定されており、保全に万全を図るために常時公開されておりません」とあり、そのために古墳の隣に壁画模写を中心とした館を建て、昭和52年3月に開館したと説明されています。
つまり「明日香村で高松塚の壁画を見たい」と思ったとき、いつでも入れる場所はこの壁画館です。古墳そのものは隣接していて、壁画館から高松塚古墳までは徒歩1分程度。館で絵を見てから外に出れば、すぐに「この丘の中に描かれていたんだね」と実物の古墳を眺められる位置関係になっています。
子連れでの使い方としては、明日香村めぐりの最初か途中に「20分だけの屋内休憩を兼ねた見学」として組み込むのがおすすめです。展示がコンパクトなので、未就学児でも飽きる前に見終わり、小学生なら夏休みの自由研究のテーマ探しにも向いています。
注意点は、ここで見られるのはあくまで模写・模型・レプリカだということ。「国宝の本物が見られる」と子どもに伝えてしまうと、現地でがっかりさせてしまうかもしれません。「本物と同じように描いた絵を見に行こう」と伝えておくと、期待値がちょうどよく揃います。
展示は4種類+副葬品レプリカ。違いを知ると見どころが増える
館内の展示は、公式の説明によると次の構成です。壁画発見当時の様子を精密に写した「現状模写」、剥落や汚れを加減した「一部復元模写」、凝灰岩に漆喰を塗って再現した「再現模造模写」、棺を納めていた石槨を復元した「石槨模型」。さらに太刀装飾金具・木棺金具・海獣葡萄鏡などの「副葬品レプリカ」も並びます。
同じ壁画を「発見時そのまま」と「汚れを加減した状態」の2通りで見比べられるのが、この館ならではの面白さです。現状模写は昭和49年に平山郁夫氏(東京芸術大学教授・当時)の監修、守屋多々志氏(愛知芸術大学教授・当時)を中心に20名が制作し、約2年で完成したと公式に記されています。再現模造模写も昭和49年に寺田春弌氏以下12名の科学者・画家が約2年かけて制作したものです。
小学生なら「どっちが発見したときの姿だと思う?」とクイズにすると、2種類の模写を自然に見比べてくれます。石槨模型は「この中にお墓の主が眠っていた」とサイズ感をつかむのにぴったりで、大人にとっても壁画の位置関係を頭に入れる助けになります。
注意点として、展示の詳細な解説を読み込むと20分では収まりません。ゆっくり見たい大人と飽きやすい子どもが一緒なら、売店で解説書を買って帰り、家で読み直す前提にすると現地での時間配分がラクになります。
飛鳥美人と四神。子どもが反応しやすい絵はこの3つ
展示されている壁画の題材は、天文図、古代中国の四獣(玄武、白虎、青龍)、そして飛鳥時代の人物群像(男子・女子)です。公式によると、現状模写・一部復元模写では天井部の星宿図、北壁の玄武、西壁の男子群像・白虎・月像と女子群像、東壁の男子群像・青龍・日像と女子群像が見られます。
子どもが反応しやすいのは、まず動物の絵。亀と蛇が絡み合う玄武、白い虎の白虎、龍の姿の青龍は、図鑑やゲームで見たことがある子も多いはずです。次に、色とりどりの衣装を着た女性たちの群像。再現模造模写として展示されているのは「飛鳥美人」と呼ばれる西壁の女子群像で、教科書で目にする機会もある有名な場面です。そして天井の星宿図は、星を点と線で結んだ「昔の星座図」として小学生の理科の興味につながります。
未就学児には「虎はどこにいるかな」「お月さまの絵はどっち?」と探し物ゲームにすると集中が続きます。祖父母と一緒なら、飛鳥美人の衣装の色の話題は世代を問わず盛り上がりやすいテーマです。
ただし、展示室では大声やはしゃぎすぎに配慮が必要です。探し物ゲームは小声で、見つけたら指差しで教えてもらうルールにしておくと、ほかの見学者に気をつかわずに済みます。
意外と知られていないけれど、本物の壁画を見るための修理作業室の公開は年数回・応募制で、日程を合わせるのはひと手間です。一方の壁画館は、休館日以外ならいつでも入れて20分程度で見終わるサイズ。子どものコンディションに合わせて「今日は行ける」と当日決められる気軽さは、小さな子連れにとって大きなメリットです。模写は剥落前の状態を加減して見せてくれるので、絵柄そのものはむしろわかりやすいとも言えます。
「修理作業室の公開」とは別の施設。混同に注意
高松塚の壁画については「国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開」というイベントもあり、ここで本物の壁画が公開されます。ただしこれは高松塚壁画館とはまったく別の施設です。奈良文化財研究所が掲載している第50回公開の案内チラシにも「※修理作業室は高松塚壁画館とは異なります。ご注意ください。」と明記されています。
壁画館の公式サイトによると、壁画は国営飛鳥歴史公園館に隣接する施設で修理を行い、2020年に修理を終えました。修理壁画が保存されている修理作業室は常時公開されていませんが、現在は年数回一般公開されています。公開は事務局のホームページや電話から応募する仕組みで、思い立ってすぐ入れるものではありません。
家族の使い分けとしては、「普段のおでかけは壁画館」「本物を見せたい年は修理作業室の公開に応募」という二段構えがおすすめです。小学校高学年になって歴史の授業で高松塚古墳を習ったタイミングで応募してみる、というのも一つの楽しみ方です。
注意したいのは、公開日に合わせて壁画館も見ようとすると、周辺が混雑しやすいこと。国営公園の駐車場案内でも、壁面公開やイベント時は満車になる場合があるため公共交通機関の利用が呼びかけられています。応募方法や日程は、奈良文化財研究所の公開案内(PDF)のような事務局の告知で確認してください。
| 住所 | 奈良県高市郡明日香村大字平田439 |
| 電話番号 | 0744-54-3340 |
| 営業時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
| 定休日 | 12月29日~翌1月3日及び4、7、11、2月の第2月曜日(祝日の場合は翌平日) |
| アクセス | 近鉄吉野線飛鳥駅が最寄り。飛鳥駅・橿原神宮前駅から明日香村周遊バスが利用可 |
| 駐車場 | 隣接の国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区駐車場は令和8年9月1日から利用休止(再開は令和12年頃予定) |
| 公式サイト | 公式サイト |
入館料・開館時間・休館日は?「第2月曜日」の休館に要注意
家族の入館料は大人300円・小中学生70円
入館料は、公式サイトの料金表によると大人300円、学生(高校・大学)130円、小人(小・中学)70円です。10名以上の団体料金は大人250円、学生100円、小人50円。未就学児の料金区分は料金表にないため、心配な場合は壁画館へ問い合わせておくと当日スムーズです。
明日香村の観光施設のなかでも入館料は手ごろな部類で、「せっかく来たし、ついでに寄ってみよう」と気軽に組み込める金額です。小学生2人と大人2人の家族でも、ランチ1回分よりずっと少ない出費で国宝壁画の世界に触れられます。
子ども会や親戚一同など10名以上で行く場合は、団体料金の対象になります。公式サイトの問い合わせフォームから、団体名・観覧者数(大人・学生・小人)・観覧日時、支払い方法(一括精算か個別支払いか)、入館単位(一斉入館かグループ単位か)を記入して申請する流れです。
注意点は、支払い方法について公式サイトの主要ページではキャッシュレス対応の案内が見当たらないことです。現金を少し用意しておくと安心ですが、気になる方は壁画館(電話番号は下の情報カード参照)で確認してから出かけてください。
奈良おでかけノート調べとして、壁画館の利用条件を公式情報から一覧にまとめました。
| 項目 | 大人 | 学生(高校・大学) | 小人(小・中学) |
|---|---|---|---|
| 入館料金 | 300円 | 130円 | 70円 |
| 団体料金(10名以上) | 250円 | 100円 | 50円 |
| 開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) | ||
| 見学時間の目安 | ゆっくり見学して20分程度 | ||
| 高松塚古墳まで | 徒歩1分程度 | ||
開館は9:00~17:00、入館は16:30まで
開館時間は9:00~17:00で、入館は16:30までです。見学の目安は20分程度なので、時間に余裕を持つなら16時頃までに着いておくと、古墳まで歩いて写真を撮る時間も確保できます。
子連れにおすすめなのは、朝イチの9:00台か、昼食後の早い時間です。明日香村は屋外の古墳や史跡がメインの観光地なので、日差しが強い日や雨がぱらつく日は、屋内の壁画館を「休憩を兼ねた見学」として真ん中に挟むと、子どもの体力配分がうまくいきます。
午前に石舞台方面や飛鳥寺方面を回り、午後に高松塚・キトラ方面へ移動するコースなら、壁画館は午後の前半に入れるのがちょうどいい流れです。逆に夕方ギリギリに駆け込むと、入館締切の16:30を過ぎてしまうおそれがあります。
注意点として、年末年始は12月29日~翌1月3日が休館です。冬休みの帰省シーズンに祖父母と一緒に訪れる計画を立てている方は、この期間を外して日程を組んでください。
失敗パターン①:4・7・11・2月の「第2月曜日」に行ってしまう
壁画館でいちばん起こりやすい失敗は、休館日の見落としです。休館日は「12月29日~翌1月3日及び4、7、11、2月の第2月曜日(祝日の場合は翌平日)」。毎週月曜休館ではないので、「月曜も開いているはず」と思い込みやすいのが落とし穴です。
原因は、休館が年4回の特定の月にだけ設定されていることにあります。たとえば7月の第2月曜日は夏休み直前の平日、11月の第2月曜日は紅葉シーズンの平日にあたり、「平日の空いている日に行こう」と考えた家族ほどこの日に当たりやすくなります。さらに祝日と重なった場合は翌平日が休館になるため、連休明けの火曜日が休館になることもあります。
対策はシンプルで、4・7・11・2月に行く場合だけ、カレンダーで第2月曜日と祝日の関係を確認しておくことです。どうしてもその日しか行けないなら、壁画館は外して、隣接の高松塚古墳の外観見学や周辺散策に切り替える段取りにしておきましょう。
なお、明日香村の周辺施設も月曜休館のところがあるため、月曜日のおでかけは施設ごとの休館日をまとめて確認しておくと安心です。

「明日香村って車がないと回れないのかな」「子どもを連れて、バスだけでいくつ古墳を見られるんだろう」。明日香村は見どころが村のあちこちに散らばっているので、行く前…
障がい者手帳・ミライロIDで本人と付き添い1名が無料
公式サイトには「障がい者は無料、付き添い1名は無料(受付で障がい者手帳及びスマートフォンアプリ(ミライロID)をご提示ください)」と案内されています。手帳を持ち歩かない日でも、スマートフォンのミライロIDで提示できるのは助かるポイントです。
お子さんが手帳をお持ちの家族なら、付き添いの保護者1名も無料になります。祖父母が手帳をお持ちの場合も同様で、三世代でのおでかけでも入館料の負担を抑えられます。
館内の段差やエレベーターなどのバリアフリー設備、車いすの貸し出しについては、公式サイトの主要ページでは詳しい案内が見当たりません。車いすやベビーカーで見学する予定がある場合は、出発前に壁画館へ電話で確認しておくと安心です。
注意点は、受付で提示が必要なことです。スマートフォンの電池切れでミライロIDが表示できない、ということがないよう、モバイルバッテリーを持っておくか、手帳を一緒に携帯しておくと確実です。
休館日は「毎週○曜日」ではなく、4・7・11・2月の第2月曜日(祝日の場合は翌平日)と年末年始の12月29日~翌1月3日です。平日の空いている日を狙う家族ほど当たりやすいので、この4か月だけはカレンダーで必ずチェックしてください。
令和8年9月から隣の駐車場が使えない…車で行く家族はどうする?

壁画館の隣の駐車場は、令和12年頃まで利用休止の予定
車で行く方がまず知っておきたいのは、壁画館に隣接する国営飛鳥歴史公園の高松塚周辺地区駐車場が、令和8年9月1日から利用休止になっていることです。壁画館の公式サイトにも「令和8年9月1日(火)から、国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区駐車場は、利用休止となります。」と掲載されています。
国営飛鳥歴史公園のお知らせによると、休止の理由は国営飛鳥歴史公園館のリニューアル工事で、利用再開は令和12年頃を予定しています。休止前は大型7台・普通33台・身障者用2台の駐車場で、壁画館を訪れる車の多くがここを使っていました。そのため、以前の口コミや旅行記の「壁画館の隣に停められる」という情報は、今は当てはまりません。
一方で、路線バス(かめバス)のバス停はこれまで通り利用できると案内されています。車で明日香村まで来た家族も、ほかの駐車場に停めてバスや徒歩・自転車で移動する、という段取りに切り替えるのが現実的です。
注意点として、休止期間は数年単位と長く、具体的な再開日は決まり次第公園ホームページで知らされる予定です。行く前に国営飛鳥歴史公園のお知らせを確認しておきましょう。

「明日香村へ行くなら、まず飛鳥歴史公園館で地図とパンフレットをもらってから回ろう」。数年前のガイドやブログを見て、そんな段取りを考えている方は少なくないはずです…
代わりに使える国営公園の駐車場はキトラ・甘樫丘
国営飛鳥歴史公園の公園内の駐車場案内では、高松塚周辺地区のほかに、キトラ古墳周辺地区・石舞台地区・甘樫丘地区の駐車場が掲載されています。台数と注意点を整理すると次のとおりです。
| 駐車場 | 台数 | 注意点 |
|---|---|---|
| 高松塚周辺地区 | 普通33台ほか | 令和8年9月1日から利用休止(再開は令和12年頃予定) |
| キトラ古墳周辺地区 第一 | 普通29台・身障者用2台・大型3台 | 普通車は予約なしで駐車可能(無料)だが台数に限りあり |
| キトラ古墳周辺地区 第二 | 普通40台・身障者用2台 | イベント時は満車の場合あり |
| 甘樫丘地区 川原 | 普通29台・身障者用2台 | 甘樫丘・飛鳥寺方面の散策向き |
| 石舞台地区 | 普通14台・身障者用2台 | 令和8年9月19日~11月15日は二輪車専用駐輪場 |
高松塚方面に近いのはキトラ古墳周辺地区で、第一と第二を合わせると普通車の台数にも余裕があります。キトラ古墳壁画体験館「四神の館」とセットで回る家族なら、ここに停めて「キトラで本物の古墳文化を学ぶ→高松塚へ移動」という順にすると、2つの壁画古墳を比べる流れが作れます。
注意点は、キトラ古墳周辺地区第一駐車場で、令和8年9月1日~令和9年1月31日の期間、観光バスが完全予約制になっていることです。普通車は予約なしで停められますが、台数に限りがあるため、週末や行楽シーズンは午前の早い時間に到着しておくと安心です。

失敗パターン②:「昔の情報」を信じて壁画館前まで車で行ってしまう
駐車場の休止は令和8年9月からと新しいため、以前の旅行記や地図アプリの情報を頼りに「壁画館の隣に停めればいい」と向かってしまう失敗が起こりやすくなっています。到着してから停められないとわかると、子どもを乗せたまま周辺を探し回ることになり、せっかくの20分見学の前に親子ともに疲れてしまいます。
原因は、駐車場の情報が「施設の基本情報」として古いまま残りやすいことです。カーナビの目的地を壁画館に設定すると、休止中の駐車場付近へ誘導されることもあります。
対策は、カーナビの目的地を最初から「キトラ古墳周辺地区の駐車場」など、実際に停める場所に設定しておくこと。そこから先は、かめバスや自転車、徒歩でつなぐ計画にします。ベビーカーを使う乳児連れなら、車を停める場所と壁画館の距離を地図で確認し、抱っこひもを併用するかどうかも事前に決めておくと当日慌てません。
あわせて、石舞台地区の駐車場も令和8年9月19日~11月15日は二輪車専用駐輪場になります。秋の明日香村は車で回る前提がいくつも崩れている時期なので、駐車場は1か所ずつ公式案内で確認してから出発してください。
世界遺産登録後は混雑対策が進行中。公共交通機関がおすすめ
国営飛鳥歴史公園のお知らせによると、一連の駐車場の変更は「飛鳥・藤原の宮都」の世界遺産登録に伴う明日香村内の交通混雑緩和のため、明日香村の交通対策にあわせて実施されているものです。お知らせの中でも、世界遺産登録に伴い混雑が予想されるため公共交通機関の利用が呼びかけられています。
車で行く家族にとっては、これまでより「停める場所を確保する」ことが重要になっています。特に紅葉シーズンの週末や、修理作業室の公開日のようなイベント時は、駐車場が満車になる場合があると駐車場案内にも書かれています。
おすすめの使い分けは、乳児連れで荷物が多い家族は車+キトラ周辺の駐車場、小学生以上で歩ける家族は電車+かめバスや自転車、という組み合わせです。祖父母同伴で長く歩けない場合は、身障者用駐車スペースの有無も確認しておきましょう。
注意点として、国営公園の駐車場以外にも明日香村内には周辺駐車場がありますが、料金や営業時間は明日香村観光サイトで確認するよう案内されています。料金は改定される場合があるので、出発前に最新の案内を見ておくと安心です。
壁画館の隣の駐車場は令和8年9月1日から利用休止中(再開は令和12年頃予定)。カーナビは壁画館ではなく実際に停める駐車場に設定し、石舞台地区は令和8年9月19日~11月15日に二輪車専用駐輪場になる点も合わせて確認してください。
電車・バスで行くなら?近鉄飛鳥駅からの段取り
最寄り駅は近鉄吉野線の飛鳥駅
電車で行く場合、最寄り駅は近鉄吉野線の飛鳥駅です。古都飛鳥保存財団のアクセス案内にも「飛鳥路に最も近い駅は近鉄吉野線飛鳥駅です。」とあり、高松塚・キトラ方面の観光の玄関口になっています。
大阪方面からなら、近鉄で橿原神宮前駅まで来て吉野線に乗り換えるのが一般的なルートです。橿原神宮前駅からは明日香村周遊バスも利用できるので、石舞台や飛鳥寺方面から回るなら橿原神宮前駅、高松塚・キトラ方面から回るなら飛鳥駅と、出発点を使い分けると移動がスムーズです。
子連れで電車を使う一番のメリットは、駐車場探しのストレスがないことです。駐車場の休止で車の段取りが組みにくくなった今は、未就学児でも電車+バスで十分に楽しめるルートを組めます。
注意点として、吉野線は本数が多い路線ではないため、帰りの電車の時刻は出発前に近鉄の公式サイトで確認しておくと安心です。乗り換えが必要な場合は、ベビーカーでの移動に余裕を持った時間配分にしてください。
公式の道順動画で、徒歩・自転車ルートを予習できる
壁画館の公式サイトでは、「近鉄飛鳥駅から高松塚古墳までの道順」として、徒歩ルートと自転車ルートの2本の動画が紹介されています。初めて明日香村に行く家族にとって、事前に道の雰囲気を見ておけるのはありがたい準備です。
出発前に子どもと一緒に動画を見ておくと、「この道を歩くんだね」とイメージが共有でき、当日の「まだ着かないの?」が減ります。小学生なら、動画で見た目印を現地で探しながら歩くと、移動そのものが小さな冒険になります。
ベビーカーで歩く予定の家族は、動画で道幅や坂の様子を確認しておくのがおすすめです。古墳は丘の上につくられていることが多く、高松塚古墳も「山の頂から少し南に傾斜したところにつくられました」と公式に説明されています。坂道を想定して、抱っこひもを併用する準備をしておくと安心です。
注意点として、自転車ルートを使う場合、小さな子を乗せられる自転車の貸し出しがあるかどうかはレンタサイクル店ごとに異なります。利用予定の店に事前に確認しておきましょう。
かめバスのバス停は駐車場休止後もそのまま使える
明日香村内の移動は、明日香周遊バス・明日香循環バスの「かめバス」が便利です。古都飛鳥保存財団のアクセス案内でも、明日香観光にはかめバスを使うと便利だと紹介されています。
そして国営飛鳥歴史公園のお知らせでは、高松塚周辺地区駐車場の休止後も、路線バス(かめバス)のバス停はこれまで通り利用できると明記されています。つまり、電車+バスで行く家族にとっては、駐車場休止の影響はほとんどありません。
車を使う家族でも、キトラ古墳周辺地区などに車を停めてかめバスで移動する「パーク&ライド」的な使い方ができます。歩き疲れた未就学児がいる場合や、祖父母と一緒で長距離を歩けない場合も、バスを組み合わせることで回れる範囲が広がります。
注意点は、バスの時刻・運賃・フリー乗車券の内容は改定されることがあるため、最新の情報を明日香村公式サイトや奈良交通の公式サイトで確認することです。本数が限られる時間帯もあるので、乗りたい便を決めてから見学時間を逆算しておきましょう。
最寄りは近鉄吉野線の飛鳥駅。高松塚周辺のかめバスのバス停は駐車場休止後もこれまで通り使えるので、電車+バスなら駐車場休止の影響はほぼありません。出発前に公式の道順動画(徒歩・自転車)を子どもと一緒に見ておくと、当日の移動がスムーズです。
子連れで20分をどう楽しむ?年齢別の見どころと準備
未就学児は「動物さがし」で集中が続く
未就学児と一緒なら、展示を「探し物ゲーム」にするのがいちばんです。壁画には玄武・白虎・青龍という四獣が描かれているので、「亀さんと蛇さんはどこ?」「白い虎さんを見つけて」と声をかけると、子どもは自分から絵に近づいて探し始めます。
展示の見学時間は20分程度が目安なので、未就学児の集中力でも最後まで見られるサイズです。さらに西壁・東壁には月像と日像も描かれているため、「お月さまとお日さまはどっち?」という問いかけも使えます。
見終わったら、徒歩1分程度の高松塚古墳まで歩いて「さっきの絵はこの丘の中にあったんだよ」と伝えると、絵と場所がつながります。外で少し体を動かしてから次の目的地へ移動すれば、車やバスの中でぐずりにくくなります。
注意点として、展示室内は静かに見学する場所です。走り回りたい年頃の子には、入館前に「中ではお散歩の速さで歩こうね」と約束しておき、外の古墳周辺で思いきり歩く時間を作るとメリハリがつきます。
小学生は「鏡の謎」と星宿図で自由研究のネタになる
小学生には、壁画館の解説にある「誰のお墓なのか」という謎解きが刺さります。公式サイトによると、高松塚古墳の周辺は天武天皇にゆかりの深い墓域が広がり、葬られたのは天武天皇につながる皇子のひとりが有力視されています。
手がかりになるのが副葬品の海獣葡萄鏡です。同じ文様の鏡が中国西安市の698年につくられた墓から出土しており、遣唐使が中国から持ち帰ったと考えられ、古墳がつくられたのは8世紀初頭と考えられています。館内には海獣葡萄鏡のレプリカも展示されているので、「この鏡が年代のヒントになったんだよ」と実物大のイメージを持ちながら話せます。
天井部の星宿図も、星を点と線で結んだ図として理科の星座学習につながるテーマです。夏休みの自由研究なら「古墳の壁画に描かれた星」「高松塚という名前の由来」などが取り組みやすく、名前の由来については江戸時代末の絵図に古墳の上の大きな松が描かれていたことから「高松塚」と呼ばれるようになったようだ、と公式で紹介されています。
注意点として、館内で長くメモを取ると20分では収まりません。売店で販売されている解説書『高松塚古墳壁画の世界 ―高松塚壁画館案内―』を買って帰ると、家でじっくりまとめられます。
乳児連れ・祖父母同伴は「設備を電話で確認」が段取りのカギ
乳児連れの方が気になる授乳室やおむつ替えの場所、ベビーカーで館内を回れるかどうかについては、壁画館の公式サイトの主要ページでは詳しい案内が見当たりません。出発前に壁画館(電話番号は情報カード参照)へ問い合わせておくと、当日の不安が減ります。
トイレについては、国営飛鳥歴史公園のお知らせで、高松塚周辺地区の休憩所・トイレは当面の間(令和8年11月末頃までを予定)引き続き利用できると案内されています。それ以降の扱いは公園のお知らせで確認が必要なので、冬以降に訪れる方は、キトラ古墳周辺地区など移動前の施設でトイレを済ませておく段取りにすると安心です。
祖父母同伴の場合は、坂道や移動距離の負担が気になるところです。駐車場が休止中のため、車を降りてから壁画館までの距離が以前より長くなる可能性があります。かめバスを組み合わせて歩く距離を短くするのがおすすめです。
注意点として、館内の休憩スペースの有無も公式サイトでは詳しく確認できないため、長時間の滞在を前提にしない計画にしておきましょう。20分見学+古墳を眺める時間を1セットと考え、次の休憩場所をあらかじめ決めておくと安心です。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 見学は20分程度で子どもが飽きにくい 入館料は大人300円・小中学生70円と手ごろ 屋内なので暑い日・雨の日の休憩を兼ねられる 高松塚古墳まで徒歩1分程度 | 本物ではなく模写・模型・レプリカの展示 隣接駐車場は令和8年9月1日から利用休止 4・7・11・2月の第2月曜日は休館 授乳室などの設備は事前に電話確認が必要 |
雨の日・暑い日の「屋内の避難先」として組み込む
明日香村の観光は古墳や石造物、田園風景など屋外中心です。そのなかで高松塚壁画館は、天候に左右されにくい屋内の見学スポットとして重宝します。
雨の日なら、屋外の散策は短めにして、壁画館とキトラ古墳壁画体験館「四神の館」のような屋内施設を中心に組み立てると、子どもが濡れて疲れる時間を減らせます。真夏の日中も、屋外を歩き続けるより、壁画館を途中に挟んで涼む時間を作るほうが、子どもの体調管理の面で安心です。
見学時間が20分程度と短いので、「雨が強くなったら壁画館に入る」「日差しが落ち着くまで館内で過ごす」といった、天気に合わせた柔軟な使い方ができます。開館時間が9:00~17:00と日中を広くカバーしているのも、予定を組み替えやすいポイントです。
注意点として、壁画館から高松塚古墳までは屋外を歩きます。雨の日は足元がぬかるむ場所もあるので、子どもには歩きやすい靴を履かせ、ベビーカーにはレインカバーを用意しておきましょう。
高松塚古墳・中尾山古墳と一緒に回るには?周辺の歩き方
徒歩1分の高松塚古墳は「答え合わせ」の場所
壁画館を見たら、徒歩1分程度の高松塚古墳へ足をのばしましょう。公式サイトによると、発掘当時は雑木や竹林が古墳を覆っていましたが、平成19年に壁画の修理のため石室を取り出し、現在は築造当初の姿であった二段築成で排水設備をもつ形に復元されています。
壁画館で模写と石槨模型を見たあとに古墳を眺めると、「あの小さな部屋がこの丘の中にあったんだ」と、大人も子どももスケール感がつかめます。館で先に絵を見ておくことで、ただの丘に見える古墳が「答え合わせ」の場所に変わるのがこの順番のよさです。
小学生なら、「古墳の上に大きな松があったから高松塚」という名前の由来を思い出しながら、今の古墳の姿と比べてみるのもおすすめです。未就学児は、丘の形を見て「何段になってるかな?」と数えるだけでも楽しめます。
注意点として、古墳周辺は屋外で日陰が限られる場合があります。夏場は帽子と飲み物を用意し、短時間で引き上げる計画にしておきましょう。
中尾山古墳までは徒歩10分程度。歩ける子なら足をのばして
壁画館から中尾山古墳へは徒歩10分程度と公式サイトで案内されています。国営飛鳥歴史公園の高松塚周辺地区には、国営飛鳥歴史公園館・高松塚古墳・高松塚壁画館・中尾山古墳が含まれており、エリア内で古墳をはしごできる位置関係です。
小学生以上で歩くのが好きな子なら、壁画館→高松塚古墳→中尾山古墳とつなぐと、古墳をはしごする散策コースとして楽しめます。高松塚と見た目の違う古墳を比べることで、「古墳にもいろいろな形があるんだね」という発見につながります。
未就学児や乳児連れの場合は、無理に中尾山古墳まで歩かず、壁画館と高松塚古墳だけで切り上げるのが現実的です。ベビーカーでの移動は、坂道や未舗装の箇所を想定して、抱っこひもを持っておくと安心です。
注意点として、国営公園では舗装工事のお知らせも出ているため、通れる道が変わっている可能性があります。訪問前に国営飛鳥歴史公園のお知らせを確認しておきましょう。
国営飛鳥歴史公園館は令和12年頃まで休館中
高松塚周辺地区の拠点だった国営飛鳥歴史公園館は、リニューアル工事のため令和8年4月1日から利用を休止しています。国営飛鳥歴史公園のお知らせによると、公園館周辺の利用再開は令和12年頃の予定です。
以前は公園館で飛鳥全体の情報を集めてから回る、という段取りが定番でしたが、休館中の今は壁画館が高松塚周辺の数少ない屋内見学スポットになっています。周辺の休憩所・トイレは当面の間(令和8年11月末頃までを予定)引き続き使えるとされているので、時期によって使える設備が変わる点に注意が必要です。
子連れの使い分けとしては、飛鳥全体の歴史をざっくり知りたいならキトラ古墳壁画体験館「四神の館」、高松塚の壁画を詳しく見たいなら壁画館、と目的別に施設を選ぶのがおすすめです。
注意点として、公園館の休館情報を知らずに「公園館で休憩しよう」と計画すると、予定が崩れます。休憩場所は事前にほかの施設で確保しておきましょう。
「壁画館で絵を見る→徒歩1分程度の高松塚古墳で答え合わせ→歩ける子は徒歩10分程度の中尾山古墳へ」の順がおすすめです。先に絵を見ておくと、外から見るだけの古墳が子どもにとって「あの絵があった場所」に変わります。
キトラ古墳と組み合わせて「2つの壁画古墳」を比べる
明日香村には高松塚古墳のほかにも、壁画が描かれたキトラ古墳があります。キトラ古墳周辺地区には普通車の駐車場があり、駐車場休止中の今は、ここを車の起点にして高松塚方面へ移動する家族も増えそうです。
同じ明日香村の壁画古墳でも、展示の見せ方は施設ごとに異なります。高松塚壁画館は模写・模型・副葬品レプリカで古墳の全体像を紹介する施設なので、1日で両方を回ると「同じような壁画でも、描かれているものや見せ方が違う」という比較ができます。小学生の自由研究なら、2つの古墳の壁画の違いを表にまとめるだけでも立派なテーマになります。
回る順番は、車ならキトラ周辺に停めて四神の館を先に見学し、かめバスなどで高松塚へ移動する流れが組みやすいでしょう。電車なら飛鳥駅を起点に、高松塚方面から回るのもおすすめです。
注意点として、両方を回ると移動を含めて半日程度の行程になります。未就学児連れなら、どちらか一方に絞って、残りは次回のおでかけにとっておくのも賢い選択です。
行く前に知りたい!よくある疑問と失敗しないための確認ポイント
本物を見たいなら修理作業室の公開に応募する
「やっぱり本物の壁画を子どもに見せたい」という家族は、国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開に応募する方法があります。修理作業室は年数回一般公開されており、事務局のホームページや電話から応募する仕組みです。
壁画館との違いをもう一度整理すると、壁画館は休館日以外いつでも入れる模写の展示館、修理作業室は応募制で年数回だけ本物が見られる場所です。両方を体験すると、「模写でじっくり全体を見る」「本物で実物の迫力に触れる」という役割の違いがはっきりします。
小学校高学年や中学生なら、歴史の授業で学んだあとに応募してみると記憶に残る体験になります。未就学児の場合は、応募制のイベントに合わせるより、気軽な壁画館で興味の芽を育てるほうが向いています。
注意点として、公開の条件や応募方法は回ごとに変わる可能性があるため、事務局の最新の告知を確認してください。公開日は周辺が混雑しやすく、駐車場が満車になる場合があることも覚えておきましょう。
所要時間は20分程度。古墳と合わせても短時間で回れる
壁画館の見学時間は、公式サイトで「ゆっくりと見学して20分程度」と案内されています。徒歩1分程度の高松塚古墳を眺める時間を加えても、壁画館周辺だけなら短時間で回れるコンパクトなスポットです。
この所要時間の短さは、子連れの計画を立てるうえで大きな強みです。午前中に石舞台や飛鳥寺方面を回り、午後に壁画館を加える、あるいはキトラ古墳とセットにするなど、明日香村の1日コースのどこにでも差し込めます。
家族のタイプ別にいえば、乳児連れなら壁画館だけ、未就学児なら壁画館+高松塚古墳、小学生以上なら中尾山古墳やキトラ古墳まで足をのばす、という伸ばし方がちょうどいいバランスです。
注意点として、駐車場休止の影響で、車を停めてから壁画館までの移動に時間がかかる場合があります。見学時間そのものより、移動時間を多めに見積もっておくのが段取りのコツです。
おみやげは解説書と絵葉書。自由研究の資料にも
壁画館では、壁画について詳しく書かれた解説書『高松塚古墳壁画の世界 ―高松塚壁画館案内―』や絵葉書などを販売していると公式サイトで紹介されています。
館内の見学は20分程度と短いため、子どもが興味を持った絵を家でもう一度見られる資料があると、体験が一過性で終わりません。絵葉書は、子どもが気に入った四獣や飛鳥美人を選んでもらうと、思い出の品としても自由研究の表紙としても使えます。
小学生の自由研究なら、解説書をもとに「現状模写と一部復元模写の違い」「壁画に描かれた方角と動物」などをまとめると、現地で見た記憶と結びついた内容になります。祖父母へのおみやげ話にも、絵葉書があると説明しやすくなります。
注意点として、販売品の価格や在庫は変わる可能性があるため、確実に購入したい場合は事前に壁画館へ問い合わせてください。支払い方法も念のため確認しておくと安心です。
まとめ:高松塚壁画館は「20分+徒歩1分の古墳」で子連れに優しい
まずは行きたい日が4・7・11・2月の第2月曜日でないかをカレンダーで確かめ、そのうえで「電車+かめバス」か「キトラ側に駐車」かを決めてみてください。出発前に公式の道順動画を子どもと一緒に見ておけば、当日は壁画の動物探しから楽しく始められます。
※料金・休館日・駐車場の状況は変更される場合があります。最新情報は高松塚壁画館の公式サイトでご確認ください。

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